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  • Ryosuke Yamazumi

2026年9月30日「カード有効性確認目的の仮売上」禁止とは ― 25日ルールの次に来る規制

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2026年9月30日以降、カードの有効性確認だけを目的とした仮売上(オーソリ)処理が禁止されます。実売上に紐づかない0円・少額のオーソリを、単に「このカードが使えるかどうか」を確かめるためだけに実行する運用が対象です。

 

2026年7月1日には、オーソリの有効期限を60〜90日から25日に短縮する「25日ルール」が既に施行されています。9月30日の規制はこれとは別軸で、オーソリの「期限」ではなく「目的」そのものを制限するものです。EC予約販売・サブスク登録の与信確認フローに影響が及ぶ可能性があります。

 

この記事では、9月30日に何が禁止されるのか、25日ルールとの違い、影響を受ける運用パターン、そして今から備えるべき対応までを整理します。

この記事の要点(30秒で読める)

  • 何が禁止される? 2026年9月30日以降、カード有効性確認だけを目的とした仮売上(0円・少額オーソリ)が禁止
  • 25日ルールとの違いは? 25日ルールは期限の規制、9月30日の規制は目的の規制
  • 誰が影響を受ける? 予約購入・サブスク入会時に「確認用の仮売上」を単独で行っているEC事業者
  • 何をすべき? 仮売上が実売上に確実につながる設計になっているかを今から点検
  • 関連する規制は? 25日ルール(7月施行済み)に続く、規制強化の一連の流れの一部

 

2026年9月30日に何が禁止されるのか ― 概要

2026年9月30日以降、カードの有効性確認だけを目的とした仮売上(オーソリ)が禁止されます。「このカードは今も使えるか」を確認するためだけに0円や少額のオーソリを取り、その後キャプチャ(実売上化)せずに解放するような運用が対象です。

 

カードブランドが仮売上の目的を制限する背景には、実売上に直結しない照会の増加が、加盟店の与信管理やカード会社側の審査負荷に影響しているという事情があります。詳しい国際ルールの枠組みは「Visa Core Rulesとは ― オーソリ期限を定める国際ルールをEC事業者向けに解説」で解説しています。

 

「カード有効性確認目的の仮売上」とは(0円/少額オーソリ)

「カード有効性確認目的の仮売上」とは、実際の商品代金とは無関係に、カードが有効かどうかだけを確かめるために行うオーソリ処理を指します。典型的には次のようなケースが該当します。

 

運用パターン 目的 規制対象か
予約購入時に0円オーソリのみ取得し解放 カード有効性の確認のみ 対象になり得る
サブスク入会時に少額オーソリを取り即解放 カード有効性の確認のみ 対象になり得る
商品代金分のオーソリを取得し、発送時にキャプチャ 実売上の確保 対象外(通常の与信確保)
予約商品の与信を再オーソリで維持し出荷時に実売上化 実売上の確保 対象外(通常の与信確保)

 

ポイントは「仮売上が最終的に実売上(キャプチャ)につながる設計になっているかどうか」です。与信を確保して発送時に売上を確定させる通常の予約販売の決済フローは対象外ですが、確認だけを目的として実売上につながらない仮売上を単独で行う運用は見直しが必要になります。

 

25日ルール(7月)との違いと関係

25日ルールとカード有効性確認目的の仮売上禁止は、どちらもオーソリに関する規制ですが、規制している対象が異なります。25日ルールは「オーソリをどれだけの期間保持できるか」という期限の規制で、2026年7月1日に施行済みです。

 

一方、9月30日に施行される規制は「オーソリを何のために行ってよいか」という目的の規制です。期限がいくら守られていても、目的が「有効性確認のみ」であれば規制の対象になり得ます。Visa・Mastercardのルール改定の全体像は「【2026年版】Visa・Mastercard ルール変更一覧」、25日ルールそのものの解説は「オーソリ25日ルールとは?」を参照してください。

2つの規制は連動して考える必要がある

25日ルールで「期限内に収める」ことをクリアしても、その仮売上の目的が有効性確認のみであれば9月30日の規制に抵触し得ます。期限と目的、両方の観点から決済フローを点検することが必要です。

 

どんなEC運用が影響を受けるか

影響を受けやすいのは、実売上に直結しない目的で単独の仮売上処理を組み込んでいるEC運用です。特に以下のようなケースは点検の優先度が高いといえます。

 

1. 予約購入の「注文確定確認」用オーソリ

予約購入の申込時に、在庫確保とは別に「カードが有効かどうか」を確認する目的だけでオーソリを取り、すぐに解放している場合は対象になり得ます。

 

2. サブスクリプションの入会審査

定期購入・サブスクの新規登録時に、初回課金とは別枠で0円オーソリのみを実行してカードの有効性を確かめる運用も、同様の観点から見直しが必要です。

 

3. カード登録・会員登録時の与信確認

ECサイトへのカード登録時に、実際の購入とは無関係に有効性確認だけのオーソリを走らせている実装は、規制の対象範囲に含まれる可能性があります。

 

予約販売・サブスク登録時の与信確認への波及

予約販売やサブスク登録における与信確認は、「有効性確認」と「実売上の確保」が実装上あいまいになりやすい領域です。予約購入時のオーソリが、最終的に発送時のキャプチャへ確実につながる設計であれば、それは実売上を確保するための正当な与信管理として扱われます。

 

一方で、注文成立の確認だけを目的に仮売上を取得し、その後のフローと切り離して解放している場合は、規制上の目的の切り分けが問われます。EC予約販売の決済全体の設計については「EC予約販売の決済完全ガイド 2026」で体系的に解説しています。

 

今から備えるべき対応

今から備えるべき対応は、決済フローの中にある仮売上処理の「目的」を洗い出し、実売上へ確実につながる設計に統一することです。具体的には次のようなステップで点検を進めます。

  1. 決済フロー内の全オーソリ処理を洗い出し、それぞれの「目的」を確認する
  2. 実売上(キャプチャ)につながらない単独の仮売上処理がないか特定する
  3. 予約販売・サブスクの与信確保フローを、出荷・課金時のキャプチャと明確に紐づける設計に見直す
  4. 利用している決済代行会社に、9月30日の規制への対応方針を確認する

予約販売のように与信を長期間維持する必要がある取引では、手動での目的管理は運用負荷が大きくなりがちです。与信確保から実売上への移行までを一貫した仕組みで設計しておくことが、期限(25日ルール)と目的(9月30日規制)の両方に対応する近道になります。

「確認のためだけの仮売上」を残していないか、まず棚卸しを

9月30日まではまだ時間がありますが、決済フローの点検・見直しには一定の期間が必要です。今のうちに自社の仮売上処理の目的を棚卸ししておくことをおすすめします。

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よくある質問

 

Q. 2026年9月30日に何が禁止されるのですか?

カードの有効性確認だけを目的とした仮売上(オーソリ)処理が禁止されます。実売上に紐づかない0円・少額のオーソリを、確認のためだけに単独で行う運用が対象です。

 

Q. 25日ルールと9月30日の規制はどう違うのですか?

25日ルールはオーソリの「期限」を60〜90日から25日に短縮する規制で、2026年7月1日に施行済みです。9月30日の規制はオーソリの「目的」を制限するもので、期限内であっても有効性確認のみが目的の仮売上は対象になり得ます。

 

Q. なぜカード有効性確認目的の仮売上が禁止されるのですか?

実売上に直結しない仮売上処理の乱用が、加盟店の与信照会の増加やカード会社側の審査負荷につながるためです。カードブランドは仮売上を実際の取引目的に限定する方針を強めています。

 

Q. 予約販売やサブスクの与信確認はどう影響を受けますか?

予約購入時に「注文成立の確認」として少額オーソリだけを取り、キャプチャせずに解放するような運用は対象になり得ます。与信確保が発送・課金時の実売上へ確実につながる設計への見直しが必要です。

 

Q. 今から何を確認しておくべきですか?

自社の決済フローの中に有効性確認だけを目的とした仮売上が含まれていないかを洗い出すことが第一歩です。決済代行会社の対応方針も併せて確認しておきましょう。

 

Q. 自動再オーソリを導入していれば9月30日の規制も安心ですか?

自動再オーソリは実売上につながる与信を維持する仕組みであり、有効性確認だけを目的とした仮売上とは性質が異なります。ただし運用によっては目的の切り分けが曖昧になり得るため、決済フロー全体の点検は別途必要です。

 

Q. すでに25日ルールに対応していれば追加対応は不要ですか?

不要とは限りません。25日ルールは期限への対応、9月30日の規制は目的への対応であり、規制の観点が異なります。期限内に収まっていても、仮売上の目的が有効性確認のみであれば別途見直しが必要です。

 

まとめ

  • 2026年9月30日以降、カード有効性確認目的の仮売上(0円・少額オーソリ)が禁止される
  • 2026年7月施行の25日ルールは「期限」の規制、9月30日の規制は「目的」の規制で、別軸のルール
  • 予約購入の注文確認・サブスク入会審査などで実売上に紐づかない単独の仮売上を行っている場合は対象になり得る
  • 通常の予約販売のように与信確保が発送時のキャプチャにつながるフローは対象外
  • 今から決済フロー内の仮売上の目的を棚卸しし、実売上への移行を明確に設計しておくことが重要
  • Recustomer Secureは特許取得済みの自動再オーソリ技術で、与信確保から実売上化までを一貫した仕組みとして自動化できる

 

出典・参考文献

  1. Visa「Visa Core Rules and Visa Product and Service Rules」(オーソリ目的・期限に関する規定)
  2. PAY.JP「海外発行カードで取得できるオーソリ期限を「最大7日まで」に制限いたします
  3. Chargebacks911「Visa Authorization Rules: Changes to Time Frames & Options
  4. 特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)「特許第7721200号」(Recustomer社・自動再オーソリ制御)

 

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