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  • Ryosuke Yamazumi

楽天市場の返品・交換・キャンセル対応を自動化する方法──RMS API直接連携とOMS経由の2ルートを解説

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自社ECの返品対応はツールで自動化できても、モール店舗はメールと管理画面での手作業が残る──楽天市場に出店しているEC事業者からよく聞かれる状況です。RMS(楽天市場の店舗運営システム)で受注データを確認し、返品ポリシーに照らして可否を判断し、返金処理を行い、購入者に個別に連絡する。1件ごとにこの工程を人が回しているため、注文が増えるほどCS工数が積み上がります。

 

この記事では、楽天市場の返品・交換・キャンセル対応を自動化する2つのルート(RMSとのAPI直接連携/OMS経由)を取り上げ、それぞれ何ができるのか、どちらを選ぶべきかを整理します。

 

楽天市場の返品自動化とは

楽天市場の返品自動化とは、購入者からの返品・交換・キャンセル申請を専用の受付フォームで受け取り、RMS上の受注データと自動で照合して、返品ポリシーに沿った可否判定・返金・購入者への通知までをシステムが実行する仕組みです。担当者が行っていた「注文の特定」「受け付けられる申請かの判断」「返金操作」「連絡」という4つの作業が、申請の受付と同時に自動で進みます。

 

ポイントは、受注データをどこから取ってくるかで実現ルートが分かれることです。

  • ルート1:RMSとのAPI直接連携 — RMSの受注データを直接参照する。OMSを導入していなくても利用できる
  • ルート2:OMS経由 — ロジレス・CROSS MALL・ネクストエンジンなどのOMSに集約された注文データを参照する

ポイント: どちらのルートでも購入者から見た体験は同じです。違いは「自社が今どのシステムで受注データを管理しているか」だけであり、そこから逆算して選べば構成は決まります。

 

ルート1:RMSとのAPI直接連携(2026年8月提供開始)

2026年7月31日に発表され、8月から提供が開始されたのが、楽天市場のRMSとのAPI直接連携です。OMSを介さずRecustomerがRMSの受注データを直接参照するため、OMSを導入していない店舗や、楽天市場に単独で出店している店舗でも返品対応を自動化できます。

 

申請の自動照合と可否判定

購入者が氏名と注文番号を入力すると、RMS上の受注データと自動で照合されます。対象商品や購入日をもとに、店舗が設定した返品ポリシーに沿って受付可否が判定されるため、「この申請は受け付けられるのか」を担当者が1件ずつ確認する作業がなくなります。ポリシーの条件に合わない申請は、その場で購入者に理由が提示されます。

 

楽天ペイ決済分の返金自動化

返品・キャンセルが承認された場合、楽天ペイで決済された注文は返金処理まで自動で実行されます。RMSの画面を開いて返金操作を行う手作業が不要になり、返金漏れや金額の入力ミスも防げます。

 

返金ステータスの自動通知

返金の進行状況は購入者に自動で通知されます。「返金はいつになりますか」という問い合わせは返品対応で発生しやすいものですが、ステータスが自動で届くことで、この種の問い合わせ自体が減ります。

 

ルート2:OMS経由(ロジレス・CROSS MALL・ネクストエンジン等)

すでにOMSを導入している場合は、従来どおりOMS連携で楽天市場の注文に対応できます。

 

OMS経由の利点は、楽天市場だけでなくYahoo!ショッピングなど他のモール注文も同じフローに乗ることです。OMSが各チャネルの注文を集約しているため、Recustomerから見ればチャネルの違いを意識せずに受付・判定・伝票処理を自動化できます。

 

また、OMSは在庫と出荷指示を持っているため、交換対応の自動化で有利になります。交換申請が承認されると交換品の受注伝票が自動で作成され、キャンセルが承認された場合は伝票を自動で取り消します。ネクストエンジンとの連携では、2023年4月の強化でモール注文への対応が追加され、導入事業者において申請の82%を自動化した実績が公開されています。

 

OMS連携で自動化できる範囲の詳細はOMS連携で返品・交換はどこまで自動化できるかで解説しています。

 

2つのルートの比較

 

比較項目 ルート1:RMS API直接連携 ルート2:OMS経由
OMSの利用 不要。OMS未導入でも利用できる 必要(ロジレス・CROSS MALL・ネクストエンジン等)
対応範囲 楽天市場の注文 OMSに集約された各チャネルの注文(楽天市場・Yahoo!ショッピング等)
申請の照合 RMSの受注データと自動照合(氏名+注文番号) OMSの受注データと自動照合
返金 楽天ペイ決済分は返金まで自動。返金ステータスを購入者に自動通知 OMSおよびモール側の運用に応じた処理
交換の伝票処理 RMSの受注データをもとに受付・判定を自動化 交換品の受注伝票の自動作成、キャンセル時の伝票自動取消に対応
提供時期 2026年7月31日発表・8月提供開始 2022年3月以降、順次対応。引き続き利用可能

 

どちらを選ぶべきか

判断の分かれ目は「OMSを使っているか」と「楽天以外のチャネルをどう扱うか」の2点です。

  1. OMSを導入しておらず、楽天市場が主戦場の場合:ルート1(RMS API直接連携)が適しています。OMSの新規導入を待たずに、楽天市場の返品対応を自動化できます
  2. すでにOMSを導入し、複数チャネルを運営している場合:ルート2(OMS経由)が適しています。楽天市場とYahoo!ショッピング、自社ECをまとめて同じフローに乗せられ、交換品の伝票処理まで自動化できます
  3. OMSはあるが、楽天市場の返金を確実に自動化したい場合:現在のOMS設定と楽天ペイの利用状況によって最適な構成が変わります。両ルートの併用も含めて、要件から逆算した設計をご相談ください

補足: RMS API直接連携の提供開始は、OMS経由の連携を置き換えるものではありません。「OMSを入れていないと自動化できない」という前提がなくなり、選択肢が増えたと捉えるのが正確です。

自社ECと楽天市場を併売している場合の構成は自社EC+楽天+Yahoo!の返品対応を一元化する連携構成で、連携先の全体像はRecustomerと連携できるシステム一覧で確認できます。

 

よくある質問

 

Q. OMSを導入していなくても楽天市場の返品を自動化できますか?

できます。2026年8月から提供されているRMSとのAPI直接連携では、Recustomerが楽天市場の受注データを直接参照するため、OMSを導入していない店舗や楽天市場に単独出店している店舗でも、申請の自動照合から可否判定、楽天ペイ決済分の返金までを自動化できます。

 

Q. すでにOMS連携で運用しています。RMS連携に切り替える必要がありますか?

必要ありません。ロジレス・CROSS MALL・ネクストエンジン等のOMS経由での楽天市場の注文対応は引き続き利用できます。OMS経由なら楽天市場以外のモール注文も同じフローで扱えるため、複数チャネルを運営している場合はそのまま運用を続けるほうが合理的なケースもあります。

 

Q. 楽天ペイ以外の決済で購入された注文はどうなりますか?

申請の受付・自動照合・返品ポリシーに沿った可否判定は決済手段に関係なく自動化されます。返金処理まで自動で実行されるのは楽天ペイで決済された注文です。それ以外の決済手段については、店舗側の運用に合わせた処理となります。

 

Q. 購入者はどの情報を入力して申請しますか?

氏名と注文番号です。この2つでRMS上の受注データと自動照合されるため、購入者がスクリーンショットを添付したりメールで詳細を説明したりする必要はありません。

 

Q. 返品ポリシーの条件は店舗ごとに設定できますか?

できます。返品を受け付ける期間、対象外の商品カテゴリ、返品理由ごとの取り扱いなどをストアごとに設定し、その条件にもとづいて可否判定が自動で行われます。

 

Q. 交換にも対応していますか?

対応しています。RMS API直接連携では受注データをもとに交換申請の受付と可否判定を自動化します。交換品の受注伝票の自動作成まで含めて自動化したい場合は、在庫と出荷指示を持つOMSとの連携が有効です。

 

Q. 返送の集荷も自動化できますか?

できます。佐川急便・ヤマト運輸の自動集荷に対応しており、申請完了時に集荷依頼が自動送信されます。QRコードによる伝票レス返送も選択できます。集荷にかかる費用の負担(購入者・店舗)はストアの設定で選択します。

 

まとめ

楽天市場の返品・交換・キャンセル対応を自動化するルートは2つあります。2026年8月に提供が始まったRMSとのAPI直接連携は、OMSを導入していない楽天単独出店の店舗でも、氏名と注文番号による自動照合から返品ポリシーに沿った可否判定、楽天ペイ決済分の返金、返金ステータスの自動通知までをカバーします。一方、すでにOMSを導入している場合は、従来どおりOMS経由で楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのモール注文をまとめて自動化でき、交換品の伝票処理まで届きます。

 

選ぶ基準は、OMSを使っているか、そして楽天以外のチャネルをどう扱いたいかの2点です。「モール注文は自動化できない」という前提は、すでに当てはまらなくなっています。

楽天市場の返品対応を自動化したい方へ

現在の出店状況とOMSの利用状況をお伺いし、最適な連携ルートをご提案します。
返品・交換・キャンセル自動化の詳細は製品ページをご覧ください。

 

Recustomer 返品・キャンセルについて詳しく見る →

 

出典・参考文献

 

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