<img height="1" width="1" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=26230460966656970&amp;ev=PageView&amp;noscript=1">
  • Ryosuke Yamazumi

置き配は「一律」から商品別制御へ ― Shopifyアプリの佐川急便対応に学ぶ配送設計

news-product-based-dropoff-control-shopify-keyvisual

商品別の置き配制御とは、注文に含まれる商品の特性に応じて、購入者に置き配を選ばせるかどうかを自動で切り替える設計です。置き配を一律に広げるのではなく、再配達を減らせる注文と、品質・防犯上の理由で対面受取を優先すべき注文を分けます。

この記事に関連する資料

配送・購入後の連絡について、消費者の期待と実態を調査したレポートです。メールや追跡の設計を見直す材料になります。
Post Purchase 調査レポート(アパレル・服装雑貨・化粧品)をダウンロード(無料) →

 

株式会社and.dは2026年10月1日、Shopifyアプリ「配送日時指定.amp」で、佐川急便の置き配指定と商品タグによる置き配の非表示制御を発表しました。機能の提供開始日は同年8月24日で、特定タグの商品がカートに入ると置き配を隠し、購入者向けの注釈も表示できます。

 

確認項目発表・公表された内容
ニュースの公表日2026年10月1日
主な更新佐川急便の置き配指定、商品タグによる選択肢の自動非表示
非対面受取の利用率31.0%(国土交通省、2026年4月調査)
宅配便の再配達率7.6%(国土交通省、2026年4月調査)

 

商品別の置き配制御とは

商品別の置き配制御は、配送方法を注文単位で固定するのではなく、商品属性を条件に受取方法を出し分ける考え方です。たとえば常温の日用品には玄関前を提示し、冷蔵品や精密機器を含む注文では置き配を表示しない、といった運用が該当します。

 

重要なのは、置き配の利用率を最大化すること自体が目的ではない点です。購入者の受け取りやすさを高めながら、温度逸脱、破損、盗難などによる再送・返金・問い合わせを抑え、注文から受取完了までの利益を守ることが目的です。

 

要点:「置き配を提供するか」ではなく、「どの商品・注文なら安全に提供できるか」を決める設計へ移ることが、今回のニュースから読み取れる変化です。

 

今回のニュースで何が変わったのか

発表によると、「配送日時指定.amp」は従来の標準配送とゆうパックに加え、佐川急便でも置き配場所を指定できるようになりました。配送キャリアごとに、購入者へ見せる置き配場所の選択肢を設定できます。

 

もう一つの更新が、商品タグを使った自動非表示です。対象タグの商品がカートに含まれる場合は置き配を隠せるため、置き配に向かない商品だけを除外し、その他の注文では受取方法を維持できます。

 

発表では、ゆうパックと佐川急便の置き配は同時利用できず、いずれか一方を選ぶ仕様も明記されています。ツールを選ぶ際には「機能があるか」だけでなく、自社のキャリア構成や混在注文に合うかまで確認する必要があります。

 

なぜ今、置き配の「出し分け」が必要なのか

国土交通省が2026年7月10日に公表した4月調査では、宅配ボックスや置き配など非対面受取の利用率は31.0%でした。宅配便の再配達率は7.6%で、前年10月の8.3%から0.7ポイント低下しています。

 

同省は、2030年度までに多様な受取方法の利用率を50%程度へ高める目標を掲げています。受取方法の選択肢は今後も広がる一方、すべての商品を同じ条件で扱うほど、商品特性との不一致が起きやすくなります。

 

EC事業者にとって、再配達の削減は送料やCS工数の抑制につながります。しかし、不適切な置き配で商品が傷めば、再送費、返金、販売機会の消失、顧客離脱が同時に発生するため、単純な「置き配率」だけでは採算を判断できません。

 

日本のEC事業者への示唆 ― 売上と利益を守る4つの判断

 

1. 受取方法を配送費ではなく注文利益で評価する

置き配によって再配達と問い合わせが減っても、品質事故による再送・返金が増えれば利益は残りません。受取方法別に「初回配達完了」「問い合わせ」「破損・温度不良」「返金・再送」を並べ、注文利益まで追う必要があります。

 

2. 商品を3区分にし、混在注文のルールを決める

実務では、商品を「置き配可」「条件付き」「対象外」に分けると判断しやすくなります。対象外の商品が一つでも含まれる混在注文では注文全体を対象外にするなど、購入者に誤解が生じない優先順位も決めます。

 

区分商品の例画面設計
置き配可常温・低単価で、受取場所の条件を満たす商品場所を選択可能にする
条件付き天候や地域、金額で判断が変わる商品条件と注意事項を表示する
対象外冷蔵・冷凍品、精密機器、高額品など選択肢を隠し、理由と代替手段を示す

 

3. 選択肢を消すときほど理由を伝える

購入者が期待した置き配を選べないと、制約だけが不満として残ります。「品質を守るため対面受取をお願いしています」のように理由を示し、日時指定や受取場所変更など代替手段も同じ画面で案内することが大切です。

 

4. 配送通知と追跡まで一つの体験にする

受取方法を正しく出し分けても、発送後の状況が分からなければ「いつ届くのか」という問い合わせは残ります。注文時の選択、発送通知、追跡、配達完了をつなげ、例外が起きたときに購入者が次の行動を取れる導線を用意します。

 

 

EC事業責任者が今週確認したいチェックリスト

  1. 置き配に向かない商品を、温度帯・価格・サイズ・破損リスクで抽出する
  2. 商品マスタやタグに、受取方法の判定に使える属性があるか確認する
  3. 混在注文ではどの商品の条件を優先するか決める
  4. 置き配を選べない理由と代替の受取方法を画面に表示する
  5. 受取方法別の再配達、問い合わせ、返金、再送を月次で比較する

 

よくある質問

 

Q. 商品別の置き配制御とは何ですか?

A. 注文に含まれる商品の特性を判定し、置き配に向く商品では選択肢を表示し、冷蔵品や精密機器などでは非表示にする設計です。

 

Q. 置き配を全注文で有効にするのは問題ですか?

A. 商品によっては温度管理、防犯、破損防止、本人受取などの要件があります。一律提供では品質事故や問い合わせにつながる可能性があるため、商品特性による判定が必要です。

 

Q. どの商品を置き配対象外にすべきですか?

A. 温度管理が必要な商品、精密機器、高額品、大型品、法令や契約上で対面確認が必要な商品などが候補です。最終的には自社の事故履歴と配送条件で判断します。

 

Q. 置き配を表示しない理由は購入者に伝えるべきですか?

A. はい。単に選択肢を消すのではなく、商品の品質や安全を守るためであることと、選べる受取方法を同じ画面で案内すると納得感を保ちやすくなります。

 

Q. 商品別制御を始めるときの最初の作業は何ですか?

A. 商品を置き配可・条件付き・対象外の3区分に整理し、冷蔵・高額・精密など判定に使える商品属性を整備します。そのうえで、混在注文の優先ルールを決めます。

 

Q. 受取方法を制御した後も配送追跡は必要ですか?

A. 必要です。受取方法を適切に選んでも、発送後の状況が見えなければ問い合わせや受取失敗は残るため、配送通知と追跡導線まで一体で設計します。

 

まとめ

  • 「配送日時指定.amp」は佐川急便の置き配指定と商品タグによる非表示制御を発表した
  • 非対面受取の利用率は31.0%、宅配便の再配達率は7.6%まで下がっている
  • 置き配の一律提供ではなく、商品特性に応じた出し分けが再送・返金・顧客離脱の防止につながる
  • EC事業責任者は、再配達だけでなく問い合わせ・品質事故・返金まで含む注文利益で効果を判断する

 

次の一歩を、負担の軽い順に選べます

いきなりご相談でなくてもかまいません。情報収集の段階なら資料から、具体的にご検討中ならオンラインでの個別相談をご利用ください。

配送後の「いつ届く?」を、次の購入につながる体験へ。

 

Recustomerの配送追跡なら、配送状況の可視化と通知を通じて、問い合わせ削減と再購入につながる購入後体験を設計できます。

 

Recustomerの配送追跡について詳しく見る

導入のご相談はこちら(30分オンライン) →

 

参考・出典

  1. 株式会社and.d(PR TIMES)「Shopify向けアプリ『配送日時指定.amp』、佐川急便の置き配指定に対応」(2026年10月1日)
  2. 国土交通省「宅配便の多様な受取方法の利用率は約31.0%」(2026年7月10日)
ロゴ

購入率を向上させ、
EC成長を実現します。
あなたのブランドに、
特別な購入体験を